さまざまな場面でプレゼンテーション、提案書を作成します。先日ある説明会で、とてもわかりやすい説明を聴き、勉強になりました。世間では当然のことなのですが、われわれのように病院から外へコワゴワ巣立ったばかりの駆け出しビジネスマンには、日々耳の痛いことばかり。提案する事業の「公共性」、これがわたしのプレゼンや提案書には欠けていました。
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO80328800R20C22A2KE8000/
その事業が必要であること、実現してほしい内容であることがわかっていても、まだ誰も支援を決定していない提案を、あなたは支援しますか。多くの人が支援している場合、さらなる支援は得やすいものです。最初の一歩。ベンチャー企業はみんながここで苦労します。この状況を「社会的ジレンマ状況」と呼びますよという2月22日の日経の記事(立命館大学 竹内あい先生)です。
魔の川、死の谷、ダーウィンの海。全てのベンチャー企業に待ち受ける試練です。この世に無いものを有るものに変える。わたしは、今年度この0から1に挑戦しています。試作段階です。自己資金でその事業費を賄うことは難しい。そこで、あらゆる補助金制度への申請に挑戦します。今は0の状態です。上手に自分の事業の公共性を提案書に書けたとしても支援を得るのはたいへん難しいことです。
「絶対に諦めなければ、絶対にできるよ。」浜松医科大学在職時の酒井直人先輩(https://www.sakai-neurosurgery.com/about/)が、研究で困っているときにかけてくれた言葉です。その時の研究はその後、諦めてしまいましたが、研究にかける思いだけは酒井先生のおかげで引きずり続けることができました。
「臨床だけじゃなく、アカデミック・ポジションにもこだわってください。」帝京大学溝口病院在職時の西良浩一先輩(https://utokushima-orthop.com/seikei/)の言葉です。自力というのは儚いものです。大学という組織の中で、研究開発を進める道を、西良先生の言葉を支えに、常識破りのアラフィフでの大学院入学を経て再開しました。
今はまだグラント・補助金を獲得できず、恥ずかしながら、数少ない貴重な支援者のご厚意に甘えて開発を続けています。負けても負けても提案書を書き続けます。絶対に諦めない。アカデミックであり続ける。今、わたしの研究開発を応援してくれる人は増え続けています。引き返す道はありません。前に進むだけです。前に道は見えています。